2009-01-01から1年間の記事一覧
荒川で古道途切れて芒原 菓子持って煤逃げ亭主戻りける 美男登山家のみ生還す雪女 福といふやはらかきもの餅を焼く 支払いを済ませくさめの太郎冠者 戸田市の旧中山道をたどると、荒川で途切れた。 2009年12月18日の片山右京氏という元レーサーの登山家の遭…
榧の実や京都は実らぬ恋ばかり 菊膾ほぐれ祇園の夜が更ける 新酒酌む深みにはまる恋ならず 抜けられぬ京の小路や秋時雨 蹴りながら帯を締めたる冬うらら 旅先の銭湯に寄る夜寒かな 椿油は女の匂ひ秋深む 待ち人は遅く来るなり十三夜 銀杏は知恵の実ならず倦…
秋晴や海を向きたる忠魂碑 大婚の碑も古びたる初紅葉 大絵馬に蝦夷の山河や秋祭 青空といふ虚無有りて敗戦忌 秋風や文字の薄れし忠魂碑 母が怪我をして入院したので、父の食事などの手助けのため、登別市に帰省しました。 刈田神社に父と参拝し、忠魂碑や190…
万緑に真田の赤き幟かな 紺深き上田紬の単衣かな 徳川を討ちし真田や風薫る 炎天や槍持ちしまま武将死す 眦に信濃の風や武者人形 身の内の渓流となり冷素麺 バスで長野市まで行きました。機織り体験をしたり、上田城を見たりしました。
不浄門に物の影曳く朧かな 古文書に江戸城描かれ梅匂ふ 握り飯まだ温みあり山笑ふ 幾度も城主変わりし桜かな 皇居を訪問し、ガイドの方から説明を受けた時の俳句です。
啓蟄や子は太陽を赤く描く ウィスキーに流氷浮かせオホーツク 落椿手に取れば手に咲きにけり 恋一分義理九分バレンタインチョコ 地球儀をまわす風もて入学す
月琴を弾くや寒夜の志士の妻 寒紅や龍馬が惚れし京美人 冬うらら坐像の龍馬夫婦かな 朝日得て真珠色なる初湯かな 隻眼で我が未来見し福だるま 屠蘇酌みて長寿を信ず心かな 神頼みせぬ男だが初詣 京急大津にある信楽寺に、坂本龍馬の妻のおりょうと、2度目の…