2005-01-01から1年間の記事一覧
大家から柚子をもらいて独居かな 清姫の髪艷やかに羽子板市 狂ひ咲く躑躅映せり底なし沼 逃げやすき夕日や冬至かぼちゃの黄 一生の秘密もなくて日記買ふ 大家さんから柚子をもらったと昔の友人が話していました。 東松山市の岩殿山近くの弁天沼で、弁財天さ…
三味線の音も弾まぬ梅雨湿り 単衣着てやくざの妻の過去を持つ 傷つかぬ中年となり鰻食ふ とこしえの愛も五十年遠花火 殺虫ガス満つ家を出て青葉闇 防衛庁のレストランで一緒に働いた女性は、着物姿がとても綺麗でしたが、過去にやーさんの愛人だったと教えて…
この空は宇宙に続き鯉のぼり ビール飲み誰もみな一労働者 皇居てふ一要塞や風薫る 男とは悲しきものよ武具飾る 酒蒸しの浅蜊の皿に砂残る