ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

登別の喫茶店、室蘭の日帰り温泉、写真の断捨離

 高校時代によく通った幌別の喫茶店「シーハイル」がまだ営業していたので、久しぶりに訪問しました。

 マスターは80歳になったが、若々しく、外見もあまり変わっていなかった。店のなかも昔と変わらない昭和のままだが、喫煙厳禁になっていた。

「きみは昔よく来てくれたね。お母さんは元気かい。駅前も寂しくなったでしょう」

 そんな話をしていると、常連客らしい熟年男性が、よぉ、と挨拶して入ってきた。

 マスターとその男性が談笑するのを聞いていると、室蘭にくら寿司が出来て評判らしいとか、ローカルニュースも聞こえた。

 やがて、店をでて、アーニスで花を買って、駅前のお寺に行き、父が眠る納骨堂にて「父ちゃんおひさし」と挨拶した。備え付けのマッチが湿気っていて、線香になかなか火がつかない。

 お参りが終わると、東室蘭までバスに乗って、旧グリンデパートで軽食をとって、少し買い物した。ここは、ドンキホーテになっていたが、建物は昔のままで、ここも高校時代に来ていた場所だった。

 東室蘭にはかつて、他にも、パルコや丸井デパートがあって、高校時代、まだ40代だった両親と買い物をして、デパートのレストランで食事し、特にパルコはおしゃれなデパートだったが、すでになくなっていた。

 昔の知人に会ったし、父の墓前も行ったし、思い出の場所にも足を運んだし、ほっとしたところで東室蘭駅近くの楽々温泉に行ってゆっくり入浴しました。気持ち良かった。

 入口の木彫りの熊が、レトロ感をだしていた。

 帰りはJRで帰った。東室蘭の駅は綺麗になった。

 帰宅後、20代以降の自分の写真や旅行した時のパンフレット、高校時代の感想文コンクールの賞状、珠算6級の賞状などを処分することにして、ひとまとめにした。

 クラリネットや三味線を演奏したり、着物を着て俳句の仲間と写っている写真などは、自分の過去を証明している気がして、なかなか捨てられなかったが、自分の過去は自分にしか意味がない。ヨルシカちゃんの歌じゃないけど、自分が死ねば写真なんて紙くずだし、思い出なんてただのゴミだ。

 だが、1993年ころ、新宿のディスコで、大好きな大叔母と写っている写真が出てきて、背景の文字で「Xenon」というディスコだと判明した。それだけは手元に残した。小さなアルバム一つ分くらいは、写真を残して、たまに見返して過去の自分に会いたい。

 断捨離したい書類や写真などは、弟に少しお金を払うと、「僕が後で処分するよ」と言われ、これで、予定していたミッションはあらかたやった。

 夕食は弟が刺身料理を振る舞い、ワインを少し飲んだだけで酔ってしまった。