ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

ストリートビューで実家や昔の町を探す時間旅行

 先日、グーグルマップのストリートビューで、北海道の実家を見ていたら、撮影が今年の8月に更新されており(以前は10年前の映像だった)、庭先の物置小屋の隣に、昨年実家に戻った弟の青い車が写っていた。思わず、家の周りを前後左右から見て、母や弟が写りこんでいないか、窓辺にいないか、じっくり見てしまった。 

 父の死後、ずっと独りで暮らしていて、時折寂しいと口にしていた母が心配だったが、どうしようもできないなか、弟が実家に戻ってくれて、家事や雑事をしてくれて、本当に助かったと思いました。

 高齢の母が寒い冬に独りでぽつんと座っている場面を想像するだけで、胸が苦しくなるが、2階に弟がいて、昼間はスーパーや図書館、温泉にでも行くとして、夕方は一緒に食事していると思うと、安心する。仮に、何か体調が悪くなっても、「ちょっと来て」と叫べば2階から降りてこられる。東京にいたのでは、どうしようもない。

 たった一人の人間が、そばにいるだけで、景色は暖かい雰囲気に一変します。

 ストリートビューに、弟の青い車が写るだけで、「この時間、家にいるんだな、お母さんは寂しくないな」と思う。

 

 それから、10年前の同じ場所の映像を出して、その近辺をたどり、もしや、生前の父が散歩する場面が写っていないか、探した。あの時、父はまだ生きていて、少し離れた公園まで歩くのが日課だったので、そのあたりを、ストリートビューで探した。

 それは、夢のなかで誰かを探すような、現実感のない気持ちだった。「こんなところにいるはずもないのに」と人は歌うが、ストリートビューなら、いるかも知れない。

 今まで自分が住んでいた町なども、ストリートビューで検索した。滝川、札幌や大阪など。

 さらに、今すんでいる住宅の以前の映像、時々行く志村三丁目のカレーの店の映像の過去画像をたどると、見覚えのある誰かの自転車があった。もしや、自分が写ってないかと探す。

 時間旅行か夢を見ている気持ちで、過去をさかのぼり、懐かしい人を探すのでした。