ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

新宿「どん底」でランチ、「新宿の女」藤圭子さんの足跡をたどる

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 昨夜、テレビで、昭和の天才歌手藤圭子さんのデビューの経緯を、秘蔵映像と共に語る番組をみて、改めて、美少女歌手の素晴らしい歌声に感じ入った。

 そこで、今日は、かねてから再訪したかった新宿三丁目の「どん底」で、ランチを食べて、藤圭子さんの足跡をたどりました。まずは、鎮魂の儀式として、朝カラオケで、ジョイサウンドで「圭子の、夢は夜ひらく」をうろ覚えなから、歌った。ついでに、今は亡きポプラの夢路ママの「浮気ならいいわ」もうろ覚えながら歌った。夢路ママの歌がジョイサウンドから消えないように、時々は歌おう。

 藤圭子は、デビュー直前、名前を売るために、「25時間キャンペーン」をやり、その出陣式は、新宿の西向天神で行われ、境内に歌碑があるというので、西向天神に行きました。児童遊園と隣接した広い境内には、他にも、石碑や冨士塚などがあり、歴史を感じた。ここには、「新宿の女」の歌碑があった。f:id:natumeroyoko1:20220402213520j:plain

 次に、花園神社に行くと、境内に「芸能浅間神社」があり、そこには、「圭子の、夢は夜ひらく」の歌碑があった。こんな近い範囲に、歌碑が2つあるとは、いかに人気絶頂の天才歌手かと思った。

 新宿の女、圭子の夢は夜ひらく、など、幸薄い女性の内面を情念たっぷりに歌いますが、この時代の女性たちの代弁者でもあったかも、知れません。

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 それから、新宿三丁目の「どん底」に行くと、地下に通され、「林さんのライス」を食べた。

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「おいしいね」と野良猫が言う。

「こういう店は、ランチタイムとはいっても、女性一人は行きにくいよ、誰かのエスコートがないと」

「そりゃあそうだな」ここは、かつては三島由紀夫など文化人も訪れた伝統あるバーで、人気店だが、夜は行きにくく、昼のランチなら行きやすかった。昭和レトロな雰囲気の店だった。

 店内を撮影しましたが、天井の板が破れている写真は地下の部屋、カウンターがあるのが2階です。

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 藤圭子は、25時間キャンペーンで新宿のレコード店や飲み屋街、キャバレーを回ったといいます。おそらく、ゴールデン街も立ち寄ったのではないか、と考え、私たちも通過した。店の中から、昼飲みの若者たちの笑い声が聞こえ、にぎやかだった。

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 圭子さんは、「キャバレーさくらめんと」「キャバレーニュージャパン」という店も営業で回り、今はどちらも無いが、現存する風林会館5階にニュージャパンがあったそうで、エレベーターで5階にあがり、中には入れないが、写真だけ撮って気分を出した。ここも、昭和のままの雰囲気だった。 

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 藤圭子さんは、コマ劇場前の広場でも歌を歌い、あちこち回ると相当歩いただろう。コマ劇場は今は新宿東宝ビルとなった。

 藤圭子さんは、キャンペーンで歩き回り、もしかしたら、「新宿追分団子」で休憩したかも知れないと仮説をたて、私たちは団子を買おうとしたが、長蛇の列だったので、中の甘味処で休むことにした。みたらし団子と桜あん団子がおいしかった。

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 ついでに、新宿駅東口のビルの屋上に作られた3D野外広告を見た。飛び出す猫は見えなかったが、円盤?UFOが飛び出すのが見えた。周りの人たちは写真を撮っていた。

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 また、新宿西口のスバルビルが解体されることを受けて、今はまだある「新宿の目」の写真を撮った。東京らしいオブジェで、印象的だった。

 藤圭子さんをたどると、今も昭和が残る新宿を見たと思います。

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teacap掲示板8月で停止「ポプラ」の夢路ママの「浮気ならいいわ」

www.youtube.com

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 初心者でも設置しやすく投稿しやすいteacap掲示板が8月で停止になります。以前、タイで性転換手術をした友人や、飲みに行った店のニューハーフの知人のブログが停止して消えた時に、私は復刻版を作り、そこに、teacap掲示板を入れていた。20年くらい前、GID(性同一性障害)特例法が作られ、手術して戸籍変更する人が出始めた頃で、その記録や手術の過程を、残したいと思って、復刻版を作った。(今は放置)

 掲示板には、私が昔通っていたゴールデン街の「和」のことが書かれていた。

 「和」の隣に、「ポプラ」というゲイバーがあり、店の前の階段に、夢路ママの「浮気ならいいわ」と書かれたポスターが貼ってありました。若い時の綺麗な写真だった。「和」の美熟女ママがいつも遅刻し、私が店の前にいると、ポプラのママが、「うちにいらっしゃい」と声をかけるが、知らない店は敷居が高く、入れなかった。

 掲示板に載せた夢路ママのポスターなど、そのままにするのは惜しいので、ここに載せます。

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 「浮気ならいいわ」という夢路ママのレコードは、YouTubeにも載って、ヤフオクでも中古レコードがたまに売られるようだった。今から思えば、店に入り、夢路ママの歌を聴けば良かった。この歌は、ジョイサウンドのカラオケで歌えるようでした。

「ポプラ」のママは、2018年12月に店で急死し、私は同年12月21日に「和」を訪問してそれを知りました。「和」も、2019年1月25日に閉店、私は別の女装家と同月11日に訪問してそれが最後でした。 

 私は、「和」に行く前に、いつも、「サイクル」があったビルの伝説の定食屋「とよま」に立ち寄っていました。とよまのマスターは、サイクルの大家でもあったので、サイクルの鈴木さんの消息を知るために店に行き、新宿に来ると立ち寄り、レバニラ定食など食べましたが、「とよま」は2018年の夏か秋にはなくなっていました。「とよま」の写真も引っこ抜いて貼ります。

 teacap掲示板には、そういう過去のことが書いて、だから何なの、の世界だけど、ネットは、良くも悪くも、生きてきた証だと私は思うのです。

 掲示板が消える前に、夢路ママの写真とYouTubeの音声を残したい。

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 いずれ消えるデータかも知れないが、当面は載せます。

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井の頭公園の桜、楽しそうな若者や家族連れ

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 久しぶりに、井の頭公園の桜を見てきました。コロナのため、宴会は禁止ですが、少人数でベンチで軽食や飲み物をとるくらいは大丈夫だった。

 曇り空だが、暖かく、桜はほぼ満開、若いカップルや家族連れがボートを浮かべる情景は、明るく幸せそうだった。わざわざ、公園まで桜を見に行くのは、桜だけではなく、幸せそうな若者や子供を見たいのだった。

 池の周りを歩き、桜を見た。

「以前、父が言っていたけど、父が子供の時に見た井の頭公園の池はとても大きく見えたが、成人してからは、小さい池だなと思ったって」

井の頭公園は、そんなに大きな池ではないね。でも、桜の花が池に映るから、綺麗だよね」

「浮間公園の桜も、池の畔にあればもっと綺麗なのに」

 池を一周して、帰ろうかという段になっても、野良猫は、名残惜しそうに、茶店のあたりを歩いていたので、

「誰かに写真撮ってもらおうよ」

 池のそばにいた男性に頼んで、二人の写真を撮ってもらった。

「せっかく来たから、ソフトクリームでも食べる?桜味とかあったけど」

 水月という茶店で、野良猫は桜味、私は薔薇の味なるソフトを買った。

「この茶店、昔はもっと古い建物だったよね。いつの頃からか、わからないけど」

「そういえばそうかな」

 吉祥寺から成増まではバスに乗って帰った。 

 

本郷三丁目の「麦」でスクリャービンを聴く

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 少し早めのお彼岸のお墓参りに、杉並区の墓地を訪れ、薔薇や菊の花束とお線香をあげ、「今まではいろいろありがとうございます」と、亡くなったご先祖様に挨拶しました。

 それから、昭和30年創業の本郷三丁目名曲喫茶「麦」を訪問しました。地下の階段を下ると、モジリアーニ?のような絵画がかかっており、右と左に空間が分かれていた。

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 左側のスペースに入り、空いた席に座ると、目の前にも作曲家らしき人の写真が飾られていた。

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 店内は薄暗く、みんなまったり寛いで、煙草も吸えるみたいで、昭和のままで時間が止まったようだった。

 私は、人からなるべく離れて座った。名曲喫茶は、私語が禁止のところが多いが、ここはそうでもなかった。

 ここはプリンが名物らしいので、注文すると、なかなかおいしかった。

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 低く流れるクラシック音楽を聴くと、ショスタコービッチふうのロシアっぽい重々しいシンフォニー、音声検索すると、スクリャービンという人の交響曲第二番。クラシックカフェというラジオ番組の演奏だった。今ごろ、要町のショパンでも、このラジオが流れているだろうか。

 まだ残る昭和の世界を、今日も歩いています。

「ショパン」再訪、フィンランディアの思い出

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 池袋のBOOK・OFFに行くついでに、要町の「ショパン」に寄りますと、ちょうどショスタコービッチ弦楽四重奏第三番が、この先動乱でも起きるような不吉な感じでかかっていました。

 紅茶を飲みながら、ウクライナに早く平和が来てほしいと思いました。戦争は、常に弱い立場の人が苦しむと思う。

 北海道は、旧ソ連(ロシア)に近く、北方領土を奪われたこともあり、1980年ころ、室蘭や登別を走る右翼の街宣車は、シベリウスの「フィンランディア」をがんがんとかけていました。フィンランディアを聴くと、今も、街宣車の黒い車体が目に浮かぶ。ロシアの支配下にあったフィンランドの自由独立を表現した曲だそうです。

 今、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、愛知県のオーケストラがチャイコフスキーの「1812年」を辞めて、「フィンランディア」を演奏するそうです。音楽の世界にも政治や社会の情勢が影を落とすのだなあ。

 そんなことを考えながら、紅茶を飲んでいました。

 

「ビブリオクラシック」でシューマンの交響曲、池袋でウクライナ支援コンサート

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 雑司ヶ谷の音楽喫茶「ビブリオクラシック」を訪問しました。

 古いネットの記事を見たので、旧住所のほうに行ってしまい、お店が見つからないので帰ろうと思ったが、念のため電話したら、明治通りをはさんで向かい側の新しい店舗で営業していると言われ、歩道橋をわたると、三階の窓からマスターが見えて、私は、手を振った。

 店に入ると、マスターが、「おすすめのコーヒーはメキシコ、紅茶はアールグレイです」と言うので、紅茶とケーキを注文した。紅茶は香りが良くて、砂糖を入れなくても甘く感じた。

 店内は、壁の棚にはレコードが何千枚もぎっしり並び、窓際にはピアノやオーディオが据えられていた。

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「クラシックはお好きですか。何か、リクエストはありますか?」

シューマン交響曲第四番、ニ短調をお願いします」 

 壁から出してきたレコードに針が落とされ、迫力ある音楽が流れた。音響の設備は素晴らしく、重低音がよく響いた。

 帰り道、「生の演奏を聴きたいものだ。どこの楽団でもいいから」と思いながら、池袋駅西口のバスターミナルに行くと、西口公園のステージからオーケストラの音色が聞こえてくるではないか。引き寄せたかと、ステージに近づくと、小林研一郎という指揮者が、「ウクライナ応援コンサート」と題して、ダニーボーイや、フィンランディアなどを演奏するとのことでした。

「この部分、もう一度」など、指示をしながらリハーサルをするのを、私は見ていた。多くの人が足を止めて、オーケストラの音色に聞き入っていた。

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要町「ショパン」再訪、「名曲喫茶のクラシック」CD

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 先日、豊島区要町の名曲喫茶ショパン」を訪問し、店主で音楽評論家の宮本英世先生の本を買いましたが、その後、宮本先生が監修を勤めた「名曲喫茶のクラシック」という5枚組のCDを購入しました。

 要町は板橋区に近く、「ショパン」は、私の家からぎりぎり徒歩で行ける店で(帰りはバス)、店主の方とも会話し、本やCDを購入したことから、中央線沿いの遠い店より、親近感があった。

 また、5枚組のCDは、粒ぞろいの珠玉の名曲ばかりで、格調高い。

 で、今日も、池袋あたりまで出かけ、ショパンにお邪魔し、ココアを飲んだ。

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「私、先生が監修した名曲喫茶のクラシックという5枚組の化粧箱に入ったCDを買ったのですが、あれは、同じタイトルで、1枚だけのCDと、2枚組のCDがありますが、どうしてですか?」 

「ああ、あれね」と先生は微笑みながら

「最初に、1枚だけの、名曲喫茶のクラシックというCDを出したら、それが大当たりで売れてね、次に2枚組のCDを出したらそれも当たりでね。それで、5枚組のを出したの」

「じゃあ、5枚組のCDは、決定版ですね」

 店内には、「エリーゼのために」というピアノ曲がかかっていたが、すぐに、クラシックを流すラジオ番組に切り替わり、シェーンベルグの「コルニドライ」になった。シェーンベルグというと、無調、十二音階という感じだが、店主の方は「難しい音楽ですね」と言った。

 帰りは、板橋区と豊島区が接するあたりの、「やまだ」というお好み焼き屋さんでチーズお焼きを買った。

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