ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

キャンディキャンディ博物館、戦犯東條首相は裁かれたが賛美した音楽家は裁かれない

 葛飾区柴又の喫茶セピアにて、女装家のキャンディミルキー氏による、キャンディキャンディ博物館が開催されるので、訪問しました。いろいろなイベントが、3年ぶりに動きだし、久しぶりに知人を訪問していました。

(写真をブログに載せるのは了解済みです)


 この店は、昭和の少女漫画の懐かしく素朴ながら華やかな世界を再現したもので、柴又の寅さんの世界と並ぶ、古き良き時代が味わえます。
 可愛い人形や文房具、装飾品、グッズなど、赤やピンクなどの色彩が氾濫する。注文したオムライスが美味しい。

 


 一階は少女漫画の世界。

 

 昔の歌が流れる。曲名を音声検索すると、「夜と朝の間に(Peter)」「土曜の夜何かが起きる(ジュン-マユズミ)」「白い鳥に乗って(はしだのりひことシューベルツ)」「ドリフの本当に本当に、、、(ドリフターズ)」「明日が生まれる(フォーリーブス)」
 その他に、「シクラメンのかほり」「港のヨーコ横浜横須賀」だけは判りました。


 食事の後に、別料金を払って、2階に上がり、キャンディキャンディ博物館を見学しました。
「キャンディミルキーさんが2階にいらっしゃいますよ」
「え、いらっしゃっていたの?」
 見慣れない美しい白いドレスをお召しになったキャンディさんが座っていた。
「お久しぶりです、3年ぶりです。お会いできてうれしいです」
「いやはや、久しぶりに」
「今日は美しい服ですね。柄の色彩も上品ですわ」
「いや、これはね、ピンクハウスで、たまたま入手したんだけど、さすがにピンクハウスは違うね、生地もしっかりしていて、値段だけのことがある」と少し秘密めかして語る声に、こちらもうれしく。
「ほう、やっぱりピンハは違いますね」
 それから、近況を語ってから、キャンディさんは、一冊の冊子を見せてくれ、それは、軍歌(戦時歌謡曲)ばかりだった。


 キャンディキャンディの華やかな世界を愛する人は、軍歌好きでもあった。
「『戦う東條首相』を作曲した小関裕爾は、東條首相は戦犯として裁かれ、死刑になったのに、小関裕而は裁かれなかった。音楽家は裁かれないんだね。
 歌は武器だ弾薬だ、と世間では騒ぎ、新聞社では軍事歌謡曲を募集していたのに」

「歌は武器だ弾薬だ、て誰の言葉ですか?ナチスゲッペルス?」
「ああ、あの人も宣伝係だった、そういう時代なのに、音楽家や小説家は裁かれない。小関という人は、その後、甲子園の『ああ栄冠は君に輝く』を作り、どこまでも表舞台を歩いた」
「つまらない歌だと思いました。甲子園の坊主頭の子供たちを見ると、軍隊をいつも連想します。
 私は戦争反対ですが、戦争は反対するものではなく、巻き込まれるものです。庶民には、逃げ場がありません」
「軍歌や軍事歌謡曲を聴くとね、歌から戦争が見えるんだよ。とても悲しい歌もある」
「東條首相は裁かれても、賛美した音楽家は裁かれない。歌は武器や弾薬より弱いし、ペンは剣より弱いのでしょう」
「私が育った大田区は工業地帯だから、戦争中の空襲もひどかった。昭和20年の4月15日だよ」 
 中野区大和町は空襲の被害はなかった。場所によるんだ、と思った。
 それから、来客が来たので、その人とキャンディさんのツーショットを何枚か撮影し、展示品を見学しました。