先日、図書館で、ジェスミン・ウォードという人が書いた「歌え、葬られぬ者たちよ、歌え」という本を借りました。
「歌え」では、白人の祖父と黒人の祖父をもつ少年ジョジョ(ジョセフ)が主人公、ジョジョは、黒人の実母の愛に飢え、白人の父は刑務所、そのため黒人の祖父(母の父)を本当の父と慕う。
実母のレオニは、薬物中毒だか、薬をやると、兄のギブンの幽霊を見る。
ギブンはフットボールの選手で未来を嘱望されたが、白人少年に殺され、事故として処理され、レオニはその後、兄を殺害した少年の従兄弟マイケルと結婚する。
ジョジョの黒人の祖父の思い出話に、黒人の方がたどった苦難の歴史が語られる。
これを読んで思ったのは、黒人を利用してこきつかう白人のセコい狡さも嫌らしいが、薬物にはまる人(人種に関わらず)のだらしさなも嫌だなあ、ということでした。
そして、リンチや理不尽な暴力で殺された人たちの魂については、安らかに眠ってほしい、他に言葉がない。
この本のなかで、いちぱん美しい場面は、高校生のレオニが、ザディコ音楽が流れるビーチで、マイケルと踊る場面だった。
ザディコ音楽というものをはじめて知りました。
ブルースと共に、黒人の方が広めた大衆音楽で、カントリーのような、ジプシー(ロマ)音楽のような、明るい感じでした。
日本にも、「ザディコ・キックス」というザディコ音楽を演奏する人がいました。
苦悩を癒すのは、音楽しかないんではないか。
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