ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

映画「エルヴィス」

 「エルヴィス」という映画を観てきました。エルヴィスプレスリーという人の伝記映画です。

 高島平のオールディーズバンド「ジャストフレンズ」が、プレスリーの曲を演奏しており、バンドマスターが「エルヴィスの映画を見たい」と言っていたので、関心がありました。

 映画は、エルヴィスのマネージャーのパーカー大佐なる人物の回顧録という形式でした。アメリカ南部の黒人居住区で育ったエルヴィスは、黒人の音楽のリズムが身に付いており、体を揺らしながら歌うセクシーな姿で、デビューすると女性から大人気、ヒット曲に恵まれましたが、その稼いだお金は、パーカー大佐が半分、搾取していた。

 また、当時は黒人差別があり、白人と黒人の融和を説くキング牧師が暗殺される事件があるなかで、黒人風の歌を歌うエルヴィスに抗議が殺到したこともあった。

 エルヴィスは、海外進出したかったが、大佐は警備を理由に反対、しかし、パーカー大佐は実は偽名で、前歴不明の人物であり、パスポートもないため、海外に行けなかった。

 パーカー大佐の息がかかったホテルで、ずっと公演を続け、その模様をテレビで海外に放映しているうちに、エルヴィス自身も海外に行きたいと言わなくなる。

 エルヴィスも家族も、音楽ビジネスの法律に疎く、不利な契約をされてもなすすべがなく、母を亡くしたエルヴィスは、詐欺師のようなパーカー大佐を怪しいと思いつつも、頼るしかなかった。 

 パーカー大佐は、エルヴィスを売り出すだけではなく、彼の写真を使ったおもちゃや学用品、小物も売り出し、儲けたが、お金の半分は使い込む。法的な契約について疎い青年を、前歴不明のパーカー大佐が「私のぼうや」と猫なで声で、操る様子は圧巻だった。

 エルヴィスは次第に、薬を服用するようになり、42歳で心臓発作で亡くなった。

 エルヴィスを演じた人は、とても可愛く、歌も上手かった。エルヴィスの仲間の黒人歌手を演じた人も、素晴らしかった。この黒人歌手の人の映画も作って欲しかった。