先日、散歩途中に北区のレトロな建物「苺館」を見かけ、「雰囲気あるな」と立ち止まると、中から若い女性が出て「ここは喫茶店ですけど、カレーライスが特にお勧めです」と言われて、本日、カレーを食べに行きました。
「このあたりはカレーの激戦地だね。みんな、あちこち食べ歩いているんだね」レンガの建物に入ると、レトロな雰囲気の室内に、シューマンの「ピアノ五重奏曲ホ長調作品番号44」がかかり、名曲喫茶みたいだった。
狸小路の名曲喫茶は無くなったが、少なくとも「苺館」に行けば、クラシック音楽を聴けて、名曲喫茶の雰囲気を味わえる。カレーとラッシーを注文した。チキンカレーの肉は柔らかく美味しかった。「スープカレーよりこういうオーソドックスな方が食べやすいかなあ」
自家製ケーキも美味しかった。
店内には、石炭を燃やすレトロなだるまストーブがあった。2018年の北海道震災までは稼働していたようです。子供のころ、実家では石炭ストーブだった。
札幌はこの時期はからっとして爽やかな晴天で、歩きやすかった。中島公園まで歩いて、日本庭園を見ることにした。
入口近くの鴨々川の橋を渡ると、安徳天皇と崇徳院を祀る水天宮があった。「安徳天皇って大人に騙されて7歳で入水させられた人だね。可哀想に」
ちょうど、藤の花が見頃で、藤棚を2箇所見つけた。紫のライラックのそばに藤棚があり、紫の花の共演だった。
それから、日本庭園に入ると、野良猫は、「こんな庭園あるなんて知らなかった。まるで大名屋敷みたい。六義園とかと変わらないよ」
小堀遠州が作った茶室を見ながら歩くと、滝の水音も涼しく、パワースポットみたいだった。
白いツツジが清楚だった。
牡丹の花が固まって咲いていた。
4月に雪が溶けて、札幌でいちばん早い桜、2番目に早い桜、あちこちでエゾヤマザクラ、ソメイヨシノを見るうちに、マグノリアが咲き、八重桜やライラック、ツツジが咲き出すと、チューリップや芝桜が大地を彩り、ついで、藤の花や牡丹が続く。冬の間に雪に閉じ込められた花の女神フローラが、春になるとさまざまな花を咲かせる北の大地です。