本日、西区二十四軒の坂ビスケットという店が営業する「坂レトロスペース」に行きました。
戦前の家族写真や集合写真、昭和天皇らしき人の写真、日の丸を背にした出征する兵士と家族写真、芸者さんの写真が一同に並び、上には女性の裸体。ブログに上げるに当たって肖像権とか頭をよぎりましたが、たぶん今は亡くなっているだろう。
日の丸に名前がたくさん書かれた出征兵士の激励の旗。この兵隊さんは生きて帰れたのか。戦争のない時代に生まれ、夫や子供を戦地に送る身にならないだけでも、時代に恵まれたと思う。
マッチ箱のコレクションもあった。昔は喫茶店に普通にマッチが置いてあった。
観光地の絵葉書セットも並ぶ。メールがない時代、観光地の美しい絵葉書で、友達に「お元気ですか」と書いたっけ。
豪華な日本人形とフランス人形も並ぶ。実家にもあって、昔は美しいお人形は新築時の贈り物だった。
古い、今とは顔つきが違うぺこちゃんの隣に般若の面が飾られる。シュールだった。意味はあるのか。あると思えばあるのか。
嫁入り道具?なのか古い鏡台に姫箪笥。古いものは細工が細かく、独楽やらウサギなど描かれる。
おびただしいこけし人形や雑貨、
木彫の女性像にはめこまれた寒暖計は誰が何のために買うのか。
赤いローブで縛られたリカちゃん人形が幾つも並ぶ。生身の人間でも絵に描いた人間でもなく、お人形。
札幌に唯一の秘宝館です。
私がいちばん素敵だと思ったのは、旅の想い出のキーホルダーのコレクション。私もいくつか持っていますが、昔の観光地キーホルダーは、御当地ソングの歌詞が書かれていたり、旅愁をそそったものでした。モノは持たない主義ですが、古いキーホルダーは10個くらい捨てずに持っています。
そして、私が実感するのは、
1.古いモノには魂が宿る(気がする)ことです。もちろんそれは幻覚ですが、私が古い人形を見ると人形も私を見ている。
2.悲惨な戦争もあった昭和は深くてエロくて怖い。
お土産にビスケットと写真集を買った。
地下鉄二十四軒駅に戻ると、北24条行きのバスは行ったばかりで、隣のアリエッタというカフェで抹茶オーレを飲みながら過ごしました。