ずぶぬれの二人の札幌

札幌でフリーライブとグルメを楽しんでいます。

春の雪17字、私は戒名要らない直葬で

久々の喪服きつくて春の雪

喪の花に赤き色無く春寒し

泣く喪主に甘きピンクの桜餅

愛憎の果ての黒なる喪服かな

棺に置く恋文古し春の月

母死後の家売る話鳥雲に

 

 昨日は、東室蘭のホテルをチェックアウトし、母のお通夜のために登別市に向かった。函館から、母の甥になる従兄が来ていて、葬儀会場で待っているので、私たち夫婦も向かった。従兄には40年ぶりに会うが、フェイスブックで友だち申請されていて、最近の動向は分かっていた。

「それにしても、陽子は、お袋さんに似てきたな。うちの家系は、うちのおじいちゃんがシュッとした細面の美形のキツネ顔、おばあちゃんがタヌキ顔なんだ。函館のおばさんと、何とかちゃんは伍代夏子に似た感じのキツネ顔、陽子とそのお母さんとうちの姉貴はタヌキで。

 死んだお袋さん、いつも陽子のこと怒ってたね、薬飲まないとかね、あれは怖かった」

 亡き母は明るいが、気性は激しくいつも怒っていて、私には怖い人だった。私は不良ではないが、グズで頭が悪かった。頭が悪いのは怒って治るのか。しかし、怖かった人も今は静かに眠るのみ。

 お通夜では、日本酒やワインも出され、みんな賑やかに会話を楽しんだ。

 昨夜はあまり眠れず、起きると頭がクラクラした。それでも、告別式、火葬場、戻って初七日の供養を一気に済ませた。

 お通夜というのは疲れると思いました。自分が死んだら、直葬というか、ご遺体を葬儀会場に24時間安置、その後に火葬場、お骨になるのを待つ間に、お茶菓子、終わったら皆さんに鮨屋で食事していただきたい。お通夜、初七日とか四十九日はやらなくて良いです。お骨は指定のお墓に入れてそれで終わり。戒名は要らない。

 生きているうちに、友だちに会って会話して、死んだら、体力あったら安置場でお別れして、体力なければ遠くから、私を思い出せばそれで良い。と、タヌキは思うのです。

 久々に着た喪服はきつかった。やせなきゃ、とタヌキのおばさんは野良猫おじさんに言った。