遠方の友人が今月、渋谷のTSUTAYA-Oイーストでライブを見るので、町を案内するために下見に行きました。
道玄坂を上り、ファミマの脇から入り、ライブ会場の場所を確認してから、ふと、以前別の友人と訪れた「ライオン」という名曲喫茶を思いだし、再訪することにした。
暗い店内で、紅茶を飲みながら、クープラン作曲のチェンバロのパッサカリアを聴いた。美しい曲だと思った。
テーブルの上には、今月のプログラムを書いた栞があり、
「行儀良くしなさい、おお我が苦しみよ、もっと静かにするのだ。お前は夕暮れを求めていたね。それが降りてきた、ほらここに。薄暗い大気が街を包んでゆく。ある者に平穏を、またある者には不安をもたらしながら」という、シャルルボードレールの「瞑想」の詩が添えられていた。
私もお行儀良く、静かに紅茶を飲んだ。
この世には美しいものがたくさんあるんだなあ、と感じ入った。