大山淳子という方の「通夜女」という本を読みました。
就職活動に失敗し、引きこもりになった若い女性が、弟の結婚式に、喪服として買ったブラックフォーマルドレスにコサージュをつけて出席、
そのあと、帰宅途中、道に迷い、他人のお通夜会場に行ってから、葬式会場めぐりを繰り返す、という内容でした。
私は、結婚式に使える喪服が、どういうものか、気になりました。
というのは、ブラックフォーマルドレス(喪服)は、かなり値段が高く、質も良いのに、着回せないのは、私にとっては、不経済な感じだと、かねがね、思っていたからです。
衣服は有り合わせで着回して、その分、ご祝儀を張り込んだほうが、経済的じゃない?
昭和50年代、新聞の折り込み広告に、「慶弔両用のブラックフォーマルドレス」が通販で売られており、黒のストッキングをつければ喪服、コサージュをつければ結婚式、ということでした。
実際、1990年の、私の結婚式に、年輩の女性が、喪服にコサージュをつけて出席した方がいらっしゃいました。
上記の写真のような、艶のない真っ黒な生地の、長いスカートで、喪服そのもので、シックで格調はありますが、「あ、喪服だわ」と分かりましたが、北海道は、合理的な場所柄で、別に、違和感はなかった。
ちなみに、名古屋近郊では、小学校の卒業式に出席するお母様たちは、喪服を着るそうです。
一度、テレビで見たことがありますが、いかにも祝典という厳粛な感じがありました。
しかし、今は、「ブラックフォーマルドレスは、イコール喪服ではない。
光沢のある黒のドレスであり、葬式には着ていけない」
という考えが主流なようです。
今は、通販で、ドレスなど安く買えるし、日本も豊かになりました。
葬式には着ていけないブラックフォーマルドレスというと、こんな感じでしょうか。
華やかな感じで、素敵だと思いますが、葬式には着ていけなさそう。
ああ、でも、私の葬式には、何でもいいです、こんな華やかなドレス着てくれたらうれしさのあまり、化けて出ます。
ていうか、ユニクロあたりの黒のパンツスーツとか、面接で着るやつで、充分です。
若い女性は、結婚式に振袖でもカラードレスでも良いですが、
60代以降は、慶弔両用ドレスとか黒のパンツスーツとかでも別にいいんでないかい。
「慶弔両用ブラックフォーマルドレス」で検索すると、こういうのもありました。
スカートがふわっとしたあたりが、華やかなのかな。これなら、結婚式も葬式も卒業式にも、大丈夫なのかな。
最近は、葬儀の会場で、パンツスーツの喪服も見かけます。
女性のパンツスーツは普通になってきたし、高齢化で、ブラックフォーマルパンツスーツも増えてきました。
たとえば、黒のドレスや黒のスラックスの上に、明るめのラメ入りジャケットを羽織り、コサージュをつけたり、オフホワイトのバッグを合わせて、結婚式に使える、とか、ならないものでしょうか。
と思っていたら、通販で、こういうのを見つけました。ジャケットを変えると、慶弔両用に使える、というものです。
やっぱり、同じことを考える人がいたのだなあ。
まあ、今は、コロナで、家族葬が増えたようですし、華やかな結婚式もなかなかできないですが、
今後は経済状況が厳しいから、手持ちのものを有効活用できたら良いのですが。
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