涼を求めて奥多摩湖に行きました。
奥多摩に来たのははじめてです。かなりの山奥でした。
私は人造湖というものが好きだった。
コンクリートで固めた壁のなかの湖水は、青くも緑色にも見えて、どこか人工の冷たさがある。
山のなかなので、夏でも風は涼しく、湖も清らかだった。
まずは、水と緑の資料館で、名物のダムカレーを食す。
1000円で、スープやサラダもついていた。
普通のカレーは750円。一つずつ注文した。
ダムカレーは、カレーが湖水を、ご飯がダムを型どっていて、味もよく、美味しかった。
資料館では、このあたりに伝わる伝統芸能を再現したブースがあり、
美しく化粧し(女性のように)紫の着物を着た男性たちが踊る姿がビデオに映り、それを模した人形もあった。
このダム湖の湖底にはかつて村落があったが、ダム建設のため、村人たちは故郷を捨てたそうです。
その時に作られた歌が、東海林太郎の「湖底の故郷」であり、その歌碑が湖畔にあった。
女装した男性が踊る芸能、湖底の故郷、そしてダムカレーなど、興味深いと思った。
また、資料館の庭には、湖底に沈んだ村から持ってきた石仏がたくさんあった。
お地蔵さんや馬頭観音などの石仏だけは、信仰を集めたものだけに、大事に保存してある。
村は湖底に沈んだが、伝統芸能や守り神は、今も生きていた。
女装して踊る男性たちは、本当に美しく、人工的な湖がそれらを彩るだろう。
失われなかった石仏が、人々を守るだろう。
それから、私たちは小河内神社まで足を伸ばした。
山の上に神社があり、ここはパワースポットだとか。
本当に美しかった。