35℃の暑さですが、日傘を差せば歩けないこともないので、北区桐ヶ丘の昭和レトロな団地付近を歩いて、赤羽まで行きました。
小豆沢通りを赤羽方面に向かってずっと歩くと、いなげやというスーパーマーケットを越えて、道が二股になるので、右側の道を進むと、
緑地帯のなかに団地が点在して見えてくる。
一階に生協と診療所のある都営住宅が、いかにも昭和の雰囲気だった。
その向かいには、誰もいない公園があり、セミの声が聞こえる。
診療所の脇の、やや登り坂の道を歩くと、錆びたガードレールが、いかにも田舎の道らしく、東京23区にもこんなところがあるのだと懐かしく思う。
桐ヶ丘は、赤羽郷とも呼ばれ、元は軍用地だったが、
戦後、故郷を失った元軍人などがこのあたりに住み、赤羽が第二の故郷だとして、赤羽郷という名前になり、その後、広大な都営住宅になったとか。
私のような、地方出身者には、北区の都営住宅や、板橋区高島平の団地みたいなところは、自分の同類項がいるみたいで、
歩くと気持ちが落ち着く。
逆に言えば、板橋区や北区の団地の風景の中にしか、生きられない。
緑道を見ると、「どこに続く道かな」とロマンチックな気持ちになる。
赤毛のアンよろしく、「恋人の径」とでも名付けたいが、そんな柄でもないか。
汗だくになりながらも、とりあえずは赤羽まで歩けて、自分の足に感謝します。