少し前に買った「合成音声音楽の世界2021」は、「しま」さんという人がボーカロイド音楽について掘り下げて書いており、再生回数が少ない曲もたくさん紹介し、良い曲もありました。この人はすごい人だと思いました。
ただ、ニコニコ動画には載ってもYouTubeに載らない曲や、検索しても出ない曲もあった。わたしのスマホからはニコ動は見れなかった。
いわゆる「ボカロっぽい曲とは何か」という議論があるそうですが、人工音声の曲は、演歌歌謡曲、椎名林檎的、クラシックふう、いろいろあり、自分が気に入った曲を挙げていこうと思います。
わたしが良いなあ、歌いたいなあ、と思ったのは、次の曲です。
○バラードじゃ物足りないわ Noz
(椎名林檎を思わせるセクシーな雰囲気、この歌がJOYSOUNDのカラオケに無し。
9月21日追記。8月21日にJOYSOUNDのカラオケに配信になりました)
○11vapor lamp 歩く人
(ラジオの音声、夜の高速道路や街のネオン、眠らない都市の底から微かに発信する電波などが想像され、オシャレな歌。これも、カラオケに無し)
(70年代っぽい華やかでゴージャスなイージーリスニングの世界がよみがえったかな。カラオケになし)
○待って 風町ほっけ
(軽やかな手拍子で、可愛い感じのどこかノスタルジックな歌。本人歌唱、カラオケに無し)
○天誅 香椎モイミ
(無能な神様など頼らず、自力で天誅を下そうとする人の切ない内面、メロディーが綺麗。カラオケにはあった)
○ボンボヤージュ ロテ
(夏らしい爽やかな、でもどこか哀愁漂うサウンド。YouTubeで見たのはセルフカバーだったかな。これもカラオケに無し)
○三回忌 315
(お酒もタバコもやらず年金も貰えないまま亡くなったご主人?彼氏?の三回忌に遺された人の寂しい心情が、切ない。淡々としたメロディーだけに。熟年には刺さる。カラオケに無し)
○アンチジョーカー マイキp
(シニカルな歌詞、なんか魅了されました。本人歌唱です。カラオケにあった)
○ド変 Inagi
(お前は変、でもド変じゃない、お前のド変を出してみろ、という歌詞が刺激的。カラオケに無し)
(暑い夏をネットでサーフィンする若者たちのコミカルな歌。関ジャニ∞あたりが歌えば楽しそう。だが、コロナ禍で外出できない人たちか。カラオケに無し)
○ドラドの悲劇 傘村トータ
(この歌は数年後、もしかしたら音楽の教科書に載るかも。歌い手さんカバー、ピアノが素敵だった。カラオケに有り)
○昆虫図鑑 oQ
(疾走感あるメロディー、感性の生まれる場所は人体模型のどこにあるんだ、という歌詞に惹かれた。隠れた名曲。カラオケに無し歌い手さんカバー)
○三日月ステップ r-906
(なんか、耳に残る綺麗なメロディー。カラオケにあって良かった)
(ジブリ映画みたいな世界を歌う壮大なバラード。名曲だと思う。カラオケに無し)
○踊る幽霊 夏央
(16歳で幽霊になった人の、死にたくはなかったが生きるのも疲れる、もう戻れないから踊るのだ、という、虚無のどん詰まりの明るさを描く歌。セルフカバーかな。すごく良い。カラオケに無し)
○アディショナル謎タイム 玉響に願いヲ
(大人のラブソング。カラオケに無し。歌い手さんによるカバー)
○Lilisu 村上蔵馬
(イントロから渋くてカッコいい。元はロックバンドらしい。カラオケに無し)
○ナイトドライバー 平田義久
(椎名林檎みたいな雰囲気。カラオケに無し)
この18曲が、今まで知らなかった曲で、掘り出し物だと思った。
ヴィラン(てにをは)、KING(Kanaria)は、すでにカラオケで歌わせていただいてます。
取り上げた「合成音声音楽の世界2021」では、音楽評論や曲紹介の他に、ボカロ音楽を発掘できる「kiite cafe」の紹介など、内容豊富だった。複数の人で書いているとはいえ、大量に発表される歌を丹念に聴いて評論を書いたり、さまざまなツールを紹介するのも、大変なことだと思います。