本日、中野に行く用があり、ついでに、阿佐ヶ谷の名曲喫茶「ヴィオロン」を訪問しました。
薄暗い店内に入ると、入口近くのカウンターにいた店主が、「お好きな席にどうぞ」と言うので、少し低くなった床に置かれた一人掛けの席に座る。ピアノや絵画が見え、何やら細々置かれた箪笥?らしきものがあった。
迫力ある交響曲が流れており、たぶん、何か、悲劇的な物語を曲にしたのだろう、とまた当たりをつけ、「チャイコフスキーとも感じが違うし、ベルリオーズかな?」と思ったが、音声検索すると、リヒャルトシュトラウスの「ドンジュアン」だった。
運ばれてきた紅茶を卓に置くときに、店主は「ブランデーを入れますか?」と言った。紅茶にブランデーを入れる飲み方があるとは、知りませんでした。少量、たらしてもらった。香りの良い紅茶だった。
やがて、ドンジュアンが終わると、次は美しいピアノ曲がかかった。ひたすら美しく、典雅で、天使が降りたような完璧なメロディー。たぶん、モーツァルトだと当たりをつけたが、素人にさえ分かる、華やかさだった。音声検索すると、モーツァルトのケッヘル333のピアノソナタだった。
かつて、中野駅近くに「クラシック」という名曲喫茶があり、そこはすでに閉店したが、レコードや調度品などは、阿佐ヶ谷の「ヴィオロン」と高円寺の「ルネッサンス」に引き取られたそうです。とりあえず、行けるうちに行っておこう。
この店では、夕方から定期的にコンサートを催すらしい。熱心なファンがいるのだろう。
生の演奏を聴いてみたいと思いました。