その付近は、堤防が建設されていなかったと、ネットの記事に書いてあったので、確かめるため、行ってみました。
地図で確認すると、多摩川と野川が合流する地点で、そこに堤防がないのか。
私は、板橋区高島平に住んでいますが、新河岸川も荒れるが、荒川は過去にも氾濫していて、先日も、板橋区全域に避難勧告が出ており、堤防のおかげで助かったので、
川のそばに堤防がないのは、にわかに信じがたかった。
三田線で、神保町まででて、半蔵門線に乗ると、永田町や表参道を経て渋谷から、そのまま、東急田園都市線に乗り入れる。
半蔵門線は、気のせいか、お洒落な身なりの綺麗な人たちが多かった。
田園都市線というので、田園調布を通るかと思ったが、違っていた。
しかし、何となく、田園調布を連想させた。
二子玉川駅で降りると、高島屋なのかお洒落なショッピングモールがあり、駅を出ると、川岸に、立派なマンションが建っていた。
一見、いつも通りの、綺麗な街並みだったし、多摩川の水量も平常と変わらなかったが、
川岸のマンションに近づくと、道路に泥がこびりつき、マンションの脇の花壇の花がなぎ倒されていた。
マンションの半地下に、歯医者のクリニックがあったが、浸水したらしく、機材が運ばれ、壁を高圧水流で洗う人たちがいた。
マンションの真ん前は、野川と多摩川が合体する中洲になり、兵庫島公園になっていたが、その公園の樹木もなぎ倒され、泥をかぶっていた。
いかに、水流が激しかったか、理解できた。
確かに、堤防はなかったが、しかし、それゆえ、マンションから見た景色は広々として、美しいだろう。
天気が良ければ、富士山も見えるかも知れない。
また、駅の周辺にも、お洒落なショッピングモールやお店もあり、洗練された感じもあります。
電車に乗れば、三軒茶屋や渋谷など、これまたお洒落な街に直結しているし、高級感ある雰囲気の街でもあった。
明治以降、私鉄は、高級住宅街とデパート、レジャー施設の三位一体を作って発展してきました。
東京の三大繁華街は、池袋、新宿、渋谷ですが、
池袋に繋がる東武東上線も、板橋区に田園調布を模したときわ台の住宅街をつくり、これらが自動的に東京の私鉄系三大高級住宅街になります。
その流れのなかで、景観を重視して、高級感あるマンションなどを作るのも、ある種の企業戦略であり、堤防より景観というのも、多摩川の美しい景色を見れば、うなずけます。
(たとえ、江戸っ子や歴史家が、川岸には住むなと言ったとしても、この大都会で、安全な地域に住める人ばかりではないし)
武蔵小杉あたりのタワーマンションが、台風で、浸水、停電して、みんな、苦労しているらしい。
私のような貧民は、タワーマンションを買える人は、お金持ちさんだと思うが、
本当のお金持ちさんは、高台のそれなりの住宅街や田園調布などに住むのだろう。
でも、まあ、人生なんて一瞬の夢、堤防より景観という価値観を選ぶのも自由だし、住む人が良いならそれも良いだろう。